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最近、お客さん動いてます?

出張先で「最近お客さん動いてます?」とよく聞かれます。

動いてるか聞いてくるということは、
その工務店はお客さんが動いていないということなんですが、
何件か様子をうかがってみて、なんとなく傾向がつかめてきました。
(ハウスメーカーやローコストメーカーはクライアントにいないのであくまで地域ビルダーでの話です)

・真壁の木の家 (競合が多い割にボリュームゾーンの嗜好に合わなくなってきた)
・設計は悪くないが地味な印象(木の家というだけが売り 野暮ったい印象)
・棟数は20-40棟 (スタイルを維持できるか微妙なライン)
・単価は2,000〜2,500万円(ボリュームゾーンは2000万以下に)
・工務店やハウスメーカーを渡り歩いてきた営業マンがいる(古い営業感覚)
・家具・植栽まで提案できていない(暮らしの提案ができていない)
・外観にオリジナリティがない(町並みの中でブランドになっていない)
・中途半端に時流を追っている

これといった売りがなく、集客の方法も古典的、
ひとことでいうと、「ひとめぼれ」や「共感」の心理を引き出せていないところ。

このタイプの工務店は、おしなべて
現状はそれなりに受注残があるが、先細り感を感じているところが多いようです。

大きなトレンドで見れば、新築は減る一方ですから
市場でそれなりにシェアをとっているところは
いままで通り同じことをしていたら
減ることはあっても、増えることはありません。

上のタイプの工務店は、これまで地域ビルダーとしては典型的でしたが
その「普通さ」が予算二極化、嗜好多極化のいま、
市場のなかで必要とされなくなったといえます。

工務店であることを意識しすぎて、その殻が破れていないところと言い換えてもいいかもしれません。

逆に今伸びている、または安定しているところは

・木の家だけど、木視率は低め 
・スタイルにブレがない
・棟数は5棟〜10棟程度 (スタイルを維持できる)
・専属営業マンはいない 社長、または設計が対応(思いを語れる)
・3,500万以上の高い単価でとれる一方、
 そのブランドイメージを持ちながら2,000万以下でできる仕組みももっている
・家具や植栽の提案までしている(暮らしの提案ができる)
・ファン化できる仕組みをもっている(競合に巻き込まれない 指名される)

こういうところはブランドイメージが確立できていて、
トリプルメディアをうまく使い分け、そのブランドイメージを浸透できているところです。

こちらは、経営者のセンスや嗜好を活かした「ひとめぼれ」させるだけの独自性と
二極化した上の層の価値観に合う一方で、手が届く「お得感」ももっていて、
それを正しく伝える術をもっている(ここ重要!)ところです。

いい意味で、工務店らしくないところがあったりもします。

そんなところは、見学会を開催してもその場で次アポや設計依頼が入ったりしています。

消費税増税の延期もほぼ決まったいま、お客さんの動きはさらに鈍化すると思われます。

低金利でアクションを引き出すのもいいのですが、
前者に当てはまると思う工務店は、
それでもまだお客さんが動いているいまのうちに
次の手を考えたいものです。




追伸
明日の6/1の浜松ツアーにご参加のみなさまは、お気をつけてお越しください。
by adsan | 2016-05-31 09:00 | 工務店学舎


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